『ヒロイン失格』における安達未帆は、単に主人公の恋路を邪魔する都合の良い障害ではありませんでした。彼女が見せたあざとさ、仮病を使ってまで愛を乞うた浅ましさ、そして最後に自ら身を引いた矜持は、誰もが心の中に隠し持っている「弱さやエゴ」そのものです。
連載完結から長い年月が流れた今なお、彼女の行動が熱い議論を巻き起こすのは、幸田もも子という作家が描いた人間描写が、少女漫画の枠組みを遥かに超えてリアルであった動かぬ証拠です。初読時に彼女を「大嫌い」と感じた方こそ、大人になった今、改めて全10巻を読み返してみてはいかがでしょうか。そこには、かつて見落としていた一人の不器用な少女の、痛切な魂の再生ドラマが克明に刻まれています。 (出典: ヒロイン 失格 安達(Yahoo!ニュース))
詳細を見る詳細を見る詳細を見る