ネット検索で頻繁に浮上する長澤まさみと綾瀬はるかの不仲説ですが、その真相を追跡すると、事実無根のゴシップや業界構造が生んだ産物であることが浮かび上がってきます。
不仲説が囁かれるようになった最大の要因は、2004年に社会現象となった『世界の中心で、愛をさけぶ』(通称:セカチュー)のキャスティングにあります。映画版でヒロイン・廣瀬亜紀を演じ、スキンヘッドになる体当たりの演技で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を獲得したのが長澤まさみでした。そして、同年に制作されたTBS系連続ドラマ版で同じヒロイン役を演じ、一躍大ブレイクを果たしたのが綾瀬はるかです。
同一キャラクターを異なるメディアで演じ、どちらも社会現象級のヒットを記録したことから、週刊誌や夕刊紙は「最大のライバル」「共演NG」という対立構図を熱心に書き立てました。さらに、長澤が所属する東宝芸能と、綾瀬が所属するホリプロという、大手芸能事務所の看板女優同士の覇権争いという文脈も、この噂に拍車をかけました。
しかし、取材現場や映画賞の授賞式で見せる2人の様子は、そうした憶測とは正反対です。互いに同じ役を経験したからこそ共有できるプレッシャーや苦悩を理解し合っており、日本アカデミー賞の会場で同席した際も、笑顔で談笑する姿が報道陣に目撃されています。メディアが煽ったライバル関係は、2人にとっては互いを高め合う健全な刺激となっていたのが実態です。