「東京の豚骨はどこか上品すぎて物足りない」というかつての不満を完全に払拭したのが、近年のキーワードであるクサうま豚骨です。この言葉は決して単なる悪臭を指すのではなく、豚の頭骨やゲンコツを長時間強火で炊き倒すことで生まれる、豚骨本来のアミノ酸とコラーゲンが凝縮した「芳醇な獣香」を意味します。
この重厚なスープをがっしりと受け止めるのが、低加水の極細ストレート麺バリカタです。茹で時間わずか数秒から十数秒で引き上げられる麺は、芯に微かな硬さを残し、噛みしめるほどに上質な小麦の香りが鼻腔を抜けます。高濃度の豚骨スープが細麺の毛細管現象によって絶妙に絡みつき、一口ごとの満足感を極限まで引き上げます。
スープの脂とゼラチン質が乳化し、表面にきめ細かな泡が浮き立つ泡系豚骨ラーメンも、このクサうまとクリーミーさを両立させた究極の進化形と言えます。骨の髄から抽出された純度100%のエキスこそが、一度ハマると抜け出せない中毒性を生み出しています。