名店と呼ばれる専門店の味を家庭で完全に再現するには、衣のつけ方と揚げ温度のコントロールが決定打となります。科学的根拠に基づいた「ダブルコーティング法」と「二度揚げ」のプロの手順を取り入れましょう。
衣のつけ方において最も推奨されるのが、「下地に薄く小麦粉を揉み込み、揚げる直前に片栗粉をまぶす」という二段階の衣順です。まず下味をつけた肉に少量の小麦粉(肉1枚につき小さじ1程度)を揉み込んで肉汁を閉じ込める下地バリアを作ります。その上で、揚げる直前にボウルに入れた片栗粉を全体にふんわりとまぶし、余分な粉をしっかりとはたき落とします。この工程により、中は極めてジューシー、外は極限までクリスピーな二重構造が完成します。
そして仕上げの成否を決めるのが「二度揚げの温度と時間」です。具体的な手順は以下の通りです。
【1回目の揚げ工程(じっくり火を通す)】
油の温度を160℃の低温〜中温に設定します。鶏肉を静かに入れ、最初の1分半は衣が固まるまで触らずに見守ります。合計3分〜3分半ほど揚げたら一度油から引き上げます。バットの上で約3分〜4分間休ませることで、余熱によって肉の中心部までじっくりと熱を通します。肉を休ませている間に、肉汁が内部で均一に行き渡ります。
【2回目の揚げ工程(衣の水分を飛ばしカリッと仕上げる)】
油の温度を180℃〜190℃の高温に引き上げます。休ませた肉を再度油に投入し、菜箸で空気に触れさせながら40秒〜1分間強火で揚げます。高温の油と空気に交互に触れさせることで、衣に残った余分な水分と油が一気に揮発し、プロクオリティのカリカリとしたクリスピー唐揚げが完成します。