「引き寄せ」や「ポジティブシンキング」が持てはやされてきた自己啓発の領域において、藤本さきこ氏の提唱する「設定変更」は決定的な一線を画している。彼女が求めるのは、無理やり感情を上書きすることではない。目の前の現実をただ直視し、自分が無意識に採用している「設定(定義)」をノートの上で静かに明らめる作業だ。
「お金とは苦労の対価である」「幸せとは他人に認められることだ」——そうした無意識の思い込みに気づき、自らの意志で望む設定に書き換えていく。このシンプルなノート術こそが、多くの人々を長年の焦燥感から解放してきた。感情の波を否定せず、ありのままを観察する客観的な視点こそが、真の自己変革を生み出す原動力となっている。