2026年らしいアジェンダとして浮上したのが、人工知能(AI)の行政利用に関する規制案と、データ主権の確立だ。生成AIの爆発的普及に伴い、公的機関における行政判断や裁判の補佐にAIを用いる際の透明性確保が厳しく問われている。
今回の案では、行政が利用するAIアルゴリズムの完全開示を義務付けるとともに、スイス国民の個人データを国外のビッグテック企業のサーバーに保管することを原則禁止し、アルプス山脈の地下シェルター等に整備された国内データセンターへの保管を義務付ける内容が含まれる。
「データの永世中立国」を目指すこの動きには、プライバシーを重視する市民から強い支持が集まる一方、IT産業界からは「厳しすぎる規制がイノベーションの芽を摘む」との懸念も根強い。テクノロジーの暴走を抑え込む手綱を市民自らが握れるか、世界初の「AI国民投票」の行方に世界中の法学者たちが熱視線を送る。