社会人スポーツの現場において、選手が競技に専念できる環境を提供する企業は少なくない。しかし、六花亭のスタイルは異なる。選手たちは「野球選手である前に、一人の優秀な社員」であることが求められる。
朝は工場での製造作業や店舗での接客、本社での事務業務に勤しむ。制服からユニフォームに着替えるのは、業務が完全に終了した後だ。限られた時間の中でいかに質の高い練習を行うか。タイムマネジメントの意識が、チーム全体の自己管理能力を高めている。
製造・販売の現場からグラウンドへ
店頭で接客に立つ選手もいれば、工場でバターサンドの生地を練る選手もいる。日中の業務で磨かれた忍耐力と丁寧さは、試合土壇場での粘り強さへと形を変える。
「仕事で妥協する人間が、土壇場のピンチで踏ん張れるはずがない」。チームに受け継がれるこの精神が、甘えを許さない独特の緊張感を生み出している。