デジタル化が加速する一方で、紙のチラシが持つ価値も捨てたものではない。地域に根ざした直売所では、あえて手書きのイラストやぬくもりのあるフォントを使った紙のチラシを店頭で手渡す取り組みを続けている。シニア層からは「大きな文字で見やすい」「手元に置いて夕飯の献立を考えるのが楽しい」と好評だ。
対してZ世代や30代の共働き世帯は、位置情報と連動した「ジオターゲティング型のチラシアプリ」を駆使する。仕事からの帰り道、現在地から半径2キロ以内にある直売所の「夕方限定タイムセール情報」をスマホでキャッチし、直行して食材を調達するスタイルが定着した。紙とデジタル、それぞれの特性を生かした二極化が、結果として幅広い層を産直市場へと引き寄せている。