マッドハウスが手掛け、荒木哲郎監督がメガホンをとったアニメ版『デスノート』は、極端なパースペクティブと劇的なライティング演出で知られています。リマスター処理が施された高画質ソースで鑑賞すると、当時の制作陣が込めた映像設計の意図が鮮烈に浮き彫りになります。
とりわけ画質の向上が顕著に実感できるのが、ファンの間で語り継がれる屈指の名シーン群です。
- 第2話「対決」:Lが偽の生中継(リンド・L・テイラー)を仕掛け、夜神月の居場所を関東地方に特定するシークエンス。モニターを見つめる月の瞳に反射する光の粒子感や、冷徹な表情のグラデーションが高解像度で緻密に描かれます。
- 第9話「接触」&第10話「疑惑」:東応大学の入学式での衝撃的なファーストコンタクトから、伝説のテニスマッチ。白熱するラリーの中で飛び散る汗の飛沫や、ハイスピードカメラ風のカット割りにおける線のシャープさは高画質版ならではの見どころです。
- 第25話「沈黙」:雨の中で月とLが互いの足を拭うオリジナル演出。激しい雨滴の描写と重苦しいモノトーンの階調が、ビットレートの高い映像ソースによって一切潰れることなく描き出されます。
夜神月とLの高画質画像やクリップ映像がSNS上でたびたび話題になりますが、背景美術の書き込みや瞳のハイライトなど、静止画キャプチャでは捉えきれない繊細な動的グラフィックこそ、リマスター版の真骨頂です。