近年、欧米を中心に「故人の意向でカジュアルな服装で」と指定される葬儀が増えている。故人が生前「私の葬式ではみんな普段着で集まってほしい」「黒じゃなくて好きな色を着て」と遺言を残すケースだ。この場合、黒の喪服ドレスで参列すると、かえって遺族の意図に反する。
一方で、国葬や大規模な公的葬儀では、黒のフォーマルドレスが厳格に求められる。2026年に行われたイギリスのエリザベス女王の国葬では、参列した各国要人の多くが黒のフォーマルウェアを着用。女性王族や政治家も黒の膝丈〜ミモレ丈ドレスに黒のファシネーターや帽子を合わせるスタイルが目立った。このように、同じ「海外の葬儀」でも、カジュアルな家族葬から国葬級のフォーマルな式典まで、求められる服装のレベルは天と地ほど違う。
「喪服カジュアルはどこまで許されるのか」という問いに対する答えは、「案内状や遺族の意向がすべて」。明記がない場合は、黒のシンプルなワンピースに黒のジャケットを羽織るスタイルが、フォーマルとカジュアルの中間として最も汎用性が高い。