「パンケーキ(Pancake)」の「パン」とは、いわゆる食パンのパンではなく、平底の浅いフライパン(Pan)を指す。つまり、フライパンで焼くケーキ状の料理全般を意味する非常に広義な言葉だ。起源は古代ギリシャまで遡るとも言われ、欧米では朝食の定番として、砂糖を控えたプレーンな生地にベーコンや卵を添えるスタイルが一般的である。
一方、「ホットケーキ」は日本特有の名称として発展してきた。明治時代に「ハットケーキ」として紹介されたのが始まりとされるが、決定打となったのは昭和30年代だ。家庭用の「ホットケーキミックス」が爆発的に普及し、喫茶店文化の開花とともに「温かくて甘い贅沢なおやつ」としての地位を確立した。つまり、欧米の日常的食事だったパンケーキを、日本人が「甘いお菓子」として再定義したものがホットケーキの原点なのだ。