「ドラッグストアで強力な咳止めを買って飲んでいるのに一向に止まらない」と頭を抱える患者は少なくありません。市販されている多くの咳止め薬は、脳の延髄にある咳中枢の興奮を抑える「中枢性鎮咳薬(デキストロメトルファンやジヒドロコデインなど)」が主成分です。
しかし、インフルエンザ後遺症の咳は「気道の物理的損傷」や「局所のアレルギー性炎症」が根本にあるため、脳の咳中枢だけをブロックしても激しい咳反射を抑えきれません。根本的な鎮静には、医療機関で処方される以下のような専門薬が必要です。
1. 吸入ステロイド薬・気管支拡張薬の配合剤:気道の奥にある炎症を直接鎮め、狭くなった気管支を広げる。咳喘息の第一選択薬。
2. 抗アレルギー薬(ロイコトリエン受容体拮抗薬など):アレルギー反応による気道収縮と炎症をブロックする。
3. 漢方薬(麦門冬湯など):気道粘膜を潤し、乾燥による過敏な咳反射を和らげる。
自宅でできる気道過敏性の対処法としては、室内の湿度を50〜60%に保つ加湿や、外出時だけでなく就寝時も含めたマスクの着用が有効です。冷たい空気の直接吸入を防ぎ、気道の乾燥をブロックすることが粘膜修復を早めます。