桐生一馬の光に対して、影として濃密な存在感を放つのが賀来賢人演じる錦山彰だ。かつては同じ養護施設で育ち、共に極道の世界で頂点を目指した兄弟分。しかし、時代のうねりと野心、そして愛憎が二人を分かつ。賀来が見せる繊細かつ狂気を帯びた演技は、この悲劇的なストーリーの感情的支柱となっている。
ドラマ版では、錦山がなぜ変貌を遂げざるを得なかったのかというプロセスの描写に多くの尺が割かれている。原作ゲームでは語られ切れなかった葛藤や苦悩、若き日の二人が交わした約束の重みが描かれることで、二人が拳を交えるクライマックスの説得力が倍増する。友情と背徳の間で揺れる男たちのドラマは、原作ファンにとっても新鮮な衝撃を与えることだろう。