国芳『相馬の古内裏』巨大骸骨の真実!滝夜叉姫の怨念と構図の謎を暴く

国芳『相馬の古内裏』巨大骸骨の真実!滝夜叉姫の怨念と構図の謎を暴く

今注目を集めている 国芳『相馬の古内裏』巨大骸骨の真実!滝夜叉姫の怨念と構図の謎を暴くについて、多角的な視点を分かりやすく掲載しています。

本作を鑑賞する上で最初に押さえておくべきは、タイトルに込められた相馬の古内裏の意味です。「古内裏(ふるだいり)」とは荒れ果てた古い御所を指し、「相馬」は下総国相馬郡(現在の茨城県南西部から千葉県北部周辺)の地名を意味します。平安中期、朝廷に反旗を翻して自ら「新皇」を名乗った豪族・平将門が築いたとされる政庁の廃墟が物語の舞台です。

平将門の死後、一族の無念を晴らし父の遺志を継ぐべく立ち上がったのが、将門の遺児である滝夜叉姫(たきやしゃひめ/五月姫)でした。姫は筑波山に籠もってガマの妖術(肉妖術)を会得し、廃墟となった相馬の古内裏に夜な夜な同志を集めて謀反を画策します。薄暗い廃屋の中、巻物を手にして妖術を唱える滝夜叉姫の妖艶かつ凄みのある姿は、国芳の卓越した筆致によって見る者を圧倒する緊張感を放っています。

この異変を察知し、朝廷の命を受けて討伐に乗り込んだのが武勇名高い武士・大宅太郎光圀(おおやのたろうみつくに)です。画面右側で怪異に怯むことなく、鋭い眼光で応戦する光圀の緊迫した心理描写が、静と動のコントラストを際立たせています。

橋本 菜々子
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橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。