1991年に世に送り出されたメジャーデビューアルバム『LOVE! LOVE! & LOVE』は、CD2枚組という新人としては異例のボリュームでリリースされた。いわゆる「渋谷系」と呼ばれるムーヴメントの震源地として語られることの多い作品だが、その実態は恐るべき野心と実験精神の結晶だ。
当時のスタジオでは、生楽器のアンサンブルと先鋭的なアレンジが昼夜を問わず繰り返された。ビッグバンド・ジャズからボサノヴァ、サイケデリック・ロックまでをひとつのパレットにぶちまけたような濃密さ。流行の先端を行くファッショナブルな記号としてではなく、骨太な音楽的バックボーンを持った巨編として構築されたからこそ、このアルバムは現在もマスターピースとして君臨している。