「果物は生き物。その日、その瞬間の一番美味しい状態でお客さまに届けたい」——そう語るのは、長年にわたり店を支え続けてきたオーナーの渡辺一彦氏だ。渡辺氏が培ってきた深い知識と仕入れの技術は、今日のフルーツ・スイーツ業界においても高く評価されている。
カットの切り込みひとつで果実の口当たりや甘みの感じ方が激変することを、氏は知り尽くしている。単に美しく盛り付けるだけでなく、フルーツ同士の酸味と甘みの立体的なバランス、グラスの底へ向かって変化する味のグラデーションまでが緻密に計算されているのだ。この妥協なき職人魂こそが、流行り廃りの激しい甘味処のなかで不動の地位を築き上げた原動力と言える。