料理の現場やWeb上のレシピ検索において、頻繁に混同されるのが大葉とシソの天ぷら違いです。「大葉とシソは別物なのか」「天ぷらに適しているのはどちらなのか」という疑問が散見されます。
植物学的な結論から述べると、大葉とシソ(紫蘇)は全く同じ植物(学名:Perilla frutescens var. crispa)です。シソ科の一年草である「青紫蘇(アオジソ)」の香味野菜としての葉部分を、主に青果市場や流通現場で商品名として呼び始めたのが「大葉」の起源です。
昭和初期、愛知県豊橋市の青果出荷組合が青紫蘇の葉を束ねて出荷する際、芽紫蘇や花穂と区別するために「大葉」と名付けてブランディングした経緯が業界記録に残されています。したがって、天ぷらに使うにあたって大葉と青紫蘇で品種上の違いを心配する必要はありません。
ただし、同じシソ科でも「赤紫蘇(アカジソ)」は葉の繊維質が硬く、アントシアニン色素が熱で黒ずみやすいため、通常の天ぷらには向きません。天ぷらには必ず緑色が鮮やかな青紫蘇(大葉)を選び、葉先までピンと張りがあって傷や黒ずみのない新鮮な個体を使用するのが基本です。