甲子園のスタンドには、プロ野球12球団のスカウト陣がズラリと居並ぶ。彼らの視線の先にあるのは、最速150キロを超える伸びやかな直球を投げ込むエース右腕と、俊足巧打でチャンスメイクを連発する内野手の存在だ。スカウト関係者は「投球の質の高さはもちろん、大舞台でも動じない精神力が素晴らしい」と高い評価を寄せる。
ドラフト上位指名候補として名が挙がるにつれ、全国メディアの取材陣も連日のように福山へと足を運ぶようになった。しかし、当の選手たちに奢る様子は一切ない。「狙うはプロ入りではなく、まず目の前の1勝。チームの勝利のために全力を尽くすだけ」と語る真摯な姿勢が、さらにファンの応援意欲を掻き立てている。