放送体制の進化は、スタジオの顔ぶれだけに留まらない。配信プラットフォームの普及が、観戦のあり方を根底から塗り替えた。TVerによる見逃し配信やハイライト展開、そしてU-NEXTによる全トラック・フィールド種目のマルチアングルライブ配信は、コアなファンからライト層までを完全に取り込んでいる。
テレビのリモコンを握るだけだった時代は過去のものとなった。スマートフォンやタブレットを片手に、本放送と個別カメラを自由に行き来するマルチスクリーン観戦が日常化している。司会陣にも、テレビの前の視聴者だけでなく、配信を通じてピンポイントで情報を求めるユーザーの双方を意識したハイブリッドなコメント力が求められるようになった。
メディアの境界線が溶け合う中で、地上波が担うべき役割は何か。それは分散する視聴者をひとつに束ねる「熱気のハブ」となることだ。新MC陣の語り口は、その結節点として極めて機能的にデザインされている。