日本を代表するゲンジボタルとヘイケボタルは、見た目だけでなく発光のテンポや生息環境も大きく異なる。清流を好む大型のゲンジボタルは、すーっと尾を引くような力強くゆったりとした発光が特徴だ。東日本と西日本で発光周期の秒数が異なる点も、生物学的な興味をそそる。
一方、水田や湿地に暮らす小型のヘイケボタルは、短く細かくチカチカと明滅する。点滅のテンポが速く、まるで夜空に散りばめられた星々のようだ。ふたつの種類が同居する地域では、時間帯によって主役が入れ替わる様子も観察できる。これらを見分ける知恵を持てば、夜の蛍鑑賞景観はさらに深みを増す。