三浦しをん氏を語る上で欠かせないのが、エッセイストとしての類まれな才能です。小説では緻密で美しい日本語を操る名手でありながら、エッセイ集では「自虐・妄想・オタク愛」を惜しげもなくさらけ出します。
『悶絶スパイラル』『きみはポラリス』(※短編集)の周辺エッセイや、『乙女な日常』『お友だちからお願いします』などの作品群では、愛してやまない漫画やBLへの熱弁、部屋を片付けられない日常のドタバタ、家族との珍妙なやりとりがテンポの良い関西風のノリを交えて綴られます。
着飾ることのない人間味と、思わず声を出して笑ってしまうユーモラスな語り口は、「小説のファンになったあとにエッセイを読んでさらに深くハマった」「落ち込んだときに読むと元気が出る」と、幅広い読者層から絶大な支持を得ています。