多くの人が「大阪発祥の民謡やオリジナル童謡」と信じているこの楽曲ですが、音楽的なルーツを辿ると全く異なる背景が浮かび上がります。原曲となっているのは、アメリカの作曲家F.W.ミーチャム(Frank White Meacham)が1885年に発表した『アメリカン・パトロール(American Patrol)』です。
『アメリカン・パトロール』は、軍隊のパトロール隊が遠くから行進してきて目の前を通り過ぎ、再び遠ざかっていく様子を描写した楽曲で、第二次世界大戦中にはグレン・ミラー楽団によるスウィング・ジャズ編成のアレンジが大ヒットを記録しました。日本国内でも吹奏楽の定番曲やCMソングとして広く親しまれてきた歴史があります。
軽快な2拍子のリズムと覚えやすい旋律を持つこの行進曲が、大阪の保育現場で「言葉遊び」と結びつき、現在知られる手遊び歌へと変貌を遂げました。誰か1人の特定アーティストが商業リリースしたものではなく、現場の保育士や指導員たちが子どもを楽しませるために生み出した集合知の結晶といえます。