大学受験の世界で飛び交う「Fラン」という単語は、もともと大手予備校の河合塾が考案した入試用語「ボーダーフリー(Border Free)」の頭文字「F」に由来しています。模試の成績データをもとに合否の可能性を判定する際、志望者数が極めて少なく、受験すれば不合格になる確率が著しく低い学科は、統計的に偏差値を算出することができません。これが、教育専門用語としてのFラン大学の定義と判定基準です。
河合塾が公開している河合塾BFランク大学リストでは、偏差値の測定が不能な大学・学部に対して「BF」という分類記号を付与しています。ネットスラングとしてのFランは「自分の気に入らない中堅大学」や「MARCH・日東駒専以下」などと主観的かつ無差別に拡大解釈されがちですが、アカデミックな指標において偏差値35未満、あるいは偏差値すらつかない大学群こそが厳密な対象となります。
文部科学省の学校基本調査や大手予備校の調査資料によると、偏差値35未満の私立大学一覧やBF判定を受ける学部を抱える大学は、全国の私立大学700校あまりのうち約3割から4割に達しています。これらは都市部のごく一部をのぞき、地方圏の小規模大学や、新設された定員規模の小さい単科大学に集中しているのが実情です。