90年代に入ると、この熱狂の波は大西洋を渡り、アメリカの地で大爆発を起こす。その二大巨頭となったのが、ボストン出身のドロップキック・マーフィーズと、ロサンゼルスを拠点とするフロッギング・モリーだ。
ドロップキック・マーフィーズは、労働者の誇りと労働運動の精神を前面に押し出し、バグパイプをフィーチャーした極太のシンガロング・アンセムを連発。『I'm Shipping Up to Boston』に代表される彼らの楽曲は、聴く者の血を沸き立たせる。一方のフロッギング・モリーは、マンドリンやアコーディオンの叙情性をスピード感あふれるサウンドへと昇華させた。『Drunken Lullabies』のようなスピード感と旋律の美しさは、いまなおフロアをモッシュの渦へと巻き込み続けている。