現在「ガス抜きポーズ」として親しまれているこの動作は、伝統的なヨガの世界ではパワナムクターサナ(Pawanmuktasana)と呼ばれる由緒あるアサナ(ポーズ)だ。サンスクリット語で「パワナ」は風や気、「ムクタ」は解放を意味しており、文字通り体内に滞った余分な「風(ガス)」を解き放つ技法として何世紀もの間語り継がれてきた。
近代ヨガの父として知られるB・K・S・アイアンガーは、解剖学的視点からアサナの正確なアライメント(姿勢調整)を重視し、パワナムクターサナが消化器系へ与える恩恵を高く評価した。骨盤の角度を整え、下腹部へ適切な圧を加えることで、内臓全体の血流を改善する画期的なメソッドとして世界中に広めた経緯がある。