日系企業の待遇に絶望した現地採用者が次に目指すのが、外資系企業(Multinational Corporation)へのステップアップだ。LinkedInを活用したスカウト獲得や、JAC Recruitment、ビズリーチ(BizReach)といったグローバル転職に強みを持つ転職エージェント経由での応募が活発化している。
しかし、外資系企業のローカル採用枠を勝ち取るハードルは極めて高い。ネイティブレベルのビジネス英語力は「持っていて当然の前提条件」に過ぎず、評価されるのはファイナンス、ITエンジニアリング、グローバルサプライチェーン管理といった即戦力のハードスキルと定量的な実績のみだ。
日系企業で「日本人特有の阿吽の呼吸」や「日本本社への根回し」に長けていただけの人材は、ジョブ型雇用の本場である外資系の選考では容赦なく弾かれる。日系現地採用という環境に安住し、専門性を磨く努力を怠った者は、ステップアップの選択肢すら閉ざされてしまう。