ホウ酸とは?毒性の真相やホウ砂との違い・正しい使い方まで徹底解説

ホウ酸とは?毒性の真相やホウ砂との違い・正しい使い方まで徹底解説

ホウ酸とは?毒性の真相やホウ砂との違い・正しい使い方まで徹底解説についての真相をご紹介します。

ドラッグストアの店頭やネット通販で最も頻発するトラブルが、「ホウ酸」と「ホウ砂」の買い間違いです。漢字が一文字違うだけでパッケージも似ているため同一視されがちですが、化学構造も用途も明確に異なります。最大の違いは、水に溶かした際の液性と分子構造にあります。

ホウ砂(四ホウ酸ナトリウム十水和物:Na2B4O7・10H2O)は、水に溶かすと「弱アルカリ性」を示します。このアルカリ性環境下で電離するホウ酸イオンが、洗濯のりなどに含まれるポリビニルアルコール(PVA)の分子鎖同士を網目状に架橋結合させることで、特有の粘弾性を持つスライムが完成します。一方、ホウ酸単体を水に溶かしても「弱酸性」にしかならないため、PVAを効果的に架橋できず、スライム作りでホウ酸水を用いても液体のまま固まらないという失敗に陥ります。

スライム作りとホウ酸水の割合に関する誤った情報が拡散されるケースもありますが、スライム制作で正しく機能するのは「ホウ砂水溶液(ぬるま湯100mlに対してホウ砂約2〜5g程度)」です。両者の特性と用途の違いを客観的データで整理したものが以下の比較表です。

項目ホウ酸(Boric Acid)ホウ砂(Borax)実務上の注意点・評価化学式H3BO3Na2B4O7・10H2Oナトリウム塩か純粋な酸かの構造的差異水溶液の液性弱酸性(pH 5.0日前後)弱アルカリ性(pH 9.2前後)液性の違いが反応性を左右する最重要ポイント主な用途害虫駆除(ゴキブリ・シロアリ)、木材防腐、洗眼薬スライム工作、ガラス・陶磁器釉薬、洗剤の助剤スライム工作には必ずホウ砂を指定して購入する毒性基準(経口LD50)ラット:約2,660〜5,140 mg/kgラット:約2,400〜5,000 mg/kgいずれも食塩(約3,000mg/kg)と同水準の急性毒性
田中 結衣
Author

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。