画面を数回タップすれば翌日には商品が届く現代において、実店舗の存在意義は根底から問われている。その問いに対して、明確な解を提示しているのがこの場所だ。店内を歩いて気づくのは、モノを売るための棚よりも、人が滞在し、触れ合い、五感を刺激されるための「余白」が圧倒的に増えていることである。
かつての売り場中心のレイアウトは姿を消し、地域のクリエイターによるワークショップスペースや、静岡の自然を感じられるインドアグリーンエリアが惜しげもなく配置されている。モノを買わせるのではなく、時間を消費させる。この発想の転換こそが、平日の午後であっても館内に心地よい賑わいを生み出している最大の要因と言えるだろう。