ガラス扉を開けた瞬間、湿度まで計算し尽くされた濃密な植物の気配と、静寂なウッドの香りが鼻腔をくすぐる。今月オープンした表参道のコンセプトショップは、店舗というよりも現代美術館の展示室に近い。
照明の光量を極限まで落とした暗がりの中で、一点のスポットライトが照らし出すのは、季節の生花と希少なエッセンシャルオイルで構成された立体アートだ。立ち止まり、息を呑み、五感を研ぎ澄ます客たち。デジタル画面の青い光に一日中晒された都市の若者たちが、ここではスマートフォンの操作を忘れ、静けさと自然の造形美に浸っている。