年の瀬の風物詩である「仕事納め」ですが、ニュースなどで「御用納め(ごようおさめ)」という言葉を耳にすることも珍しくありません。この2つの言葉は同じ意味として混同されがちですが、使われる対象に明確な違いが存在します。
「御用(ごよう)」とは、もともと江戸時代の幕府や宮中、武家が命じる公務や用向きを指す言葉でした。明治時代に入り、政府機関が年末年始の休業日を定めた際、官公庁の公務を締めくくる日を「御用納め」、年明けの執務開始日を「御用始め」と呼ぶようになったのが始まりです。現在でも、国家公務員や地方自治体などの官公庁・公的機関で使われる公式な表現として定着しています。
一方の「仕事納め」は、民間企業や自営業、一般的な労働環境全般で広く使われている表現です。ビジネスの慣習として、公的な立場にある組織は「御用納め」、一般企業は「仕事納め」と呼び分けるのがマナーとされています。