認知科学者の苫米地英人氏が名著『情報生産者になる』などで警鐘を鳴らしたように、社会の大半を占めるのは、他人が設計したルールやアルゴリズムに操られる「情報消費者」です。情報消費者は、刺激的なニュースやトレンド動画をスクロールして満足し、自ら考える労力を放棄しています。彼らは情報を得ているつもりで、実際には貴重な時間と集中力を搾取されている側に位置しています。
対する「情報生産者」は、目の前のデータを鵜呑みにせず、物事の本質を見抜いて新しい解釈や解決策を提示します。両者を分ける根本的な要素は、単に「SNSで発信しているかどうか」の差ではありません。「世界をどの視座(抽象度)から観察し、他者の思考や行動を動かす仕掛けを自ら組み立てられているか」という構造的な知性の差にあります。消費者の枠組みにとどまる限り、どれほど熱心にスマホを眺めても経済的・精神的な自立を果たすことは不可能です。