一見華やかに見える学園祭の裏側には、緻密な組織運営がある。多くの学校では「実行委員会」が中心となって全体を統括する。委員会は通常、総務、渉外、広報、会計、装飾、警備などの部門に分かれている。
準備は平均して2〜3ヶ月前から本格化する。まず企画立案。各クラスや部活動が出し物を決定し、実行委員会に申請する。予算配分、スケジュール調整、場所割り当てなど、マネジメント能力が試される局面だ。
資金調達も重要な課題である。学校からの予算配分、企業協賛、模擬店の売上見込みなどを総合的に計算する。大学祭の場合、協賛金が数百万円規模になることも珍しくない。近年は、クラウドファンディングを活用する学校も増えている。
模擬店運営のリアル
最も人気が高いのが模擬店だ。焼きそば、たこ焼き、フランクフルト、チュロスなど、定番メニューが並ぶ。しかし運営は想像以上に大変である。保健所への届け出、食材の大量調達、衛生管理、原価計算、当日のシフト管理――すべてを生徒たちが担う。
ある都立高校の調査によれば、1クラス30人規模の模擬店で、平均300〜500食を提供するという。材料費は3〜5万円、売上は7〜10万円程度。利益率は約50%だが、すべての労働は無償のボランティアだ。この経験が、後の社会人生活で役立つビジネス感覚を養う。