「ワンチャン」という言葉の語源については複数の説が存在しますが、最も有力視されているのが麻雀の戦術用語「ワンチャンス」からの派生です。
麻雀において「ワンチャンス(壁のワンチャンス)」とは、同じ牌(パイ)4枚のうち3枚が場に見えている状態を指します。残り1枚しかないため、その牌を相手に待たれて振り込む確率が通常よりも低い=「比較的安全に捨てられるチャンス」という意味で使われていました。この麻雀用語を日常的に使っていた大学生たちが、「アガれる可能性がまだある」「状況を打破できる」という意味へと転用し、キャンパス内で広まったとされています。
もう一つの発祥ルートとして挙げられるのが、格闘ゲーム(格ゲー)やオンライン対戦ゲームのコミュニティです。劣勢に立たされたプレイヤーが「1回のコンボを決めれば逆転できる好機(ワンチャンス)」を指して「ワンチャン」と呼んでいた文化が、ネットスラングとして定着しました。
その後、2010年代前半にTwitter(現X)をはじめとするSNSやバラエティ番組を通じて女子中高生の間で大流行し、全国的な若者言葉・日常語として一般化していきました。「犬(ワンちゃん)」に由来するのではないかという俗説もありますが、言葉のルーツとしては完全に無関係です。