どれほど完璧な火入れを行っても、素材の特性を見誤ると理想の食感には届きません。じゃがバターにおすすめのじゃがいも品種は、デンプン価が高く加熱によって細胞が崩れやすい「粉質(ふんしつ)系」です。
代表格である「男爵(だんしゃく)」は、水分が少なめでホクホク感が最も強く、バターの油脂分を吸い込む力に優れています。また、近年高い支持を集めている「キタアカリ」は、男爵よりもデンプン価と糖度が高く、黄金色の果肉と甘い香りがバターの塩気と完璧なハーモニーを奏でます。一方で、「メークイン」のような粘質系は煮崩れしにくい反面、ねっとりとした食感になるため、王道のホクホク感を求める場合は男爵系を選ぶのが鉄則です。
健康面や食事管理の観点から、じゃがバターのカロリーと栄養についても正確な数値を把握しておく必要があります。文部科学省「日本食品標準成分表」のデータを踏まえると、じゃがいも中サイズ1個(約150g・可食部)のエネルギーは約76kcalと、同量のご飯(約234kcal)の3分の1以下です。カリウムや熱に強いビタミンCを豊富に含み、非常に優れた栄養価を誇ります。
ただし、トッピングするバターの量には注意が必要です。有塩バター10g(大さじ1弱)で約70kcal、脂質は約8.1g加算されます。一般的な屋台のようにバターを20g乗せると、全体で約216kcal前後となります。脂質と糖質の組み合わせは食欲を刺激するため、適量を意識することが大切です。