数ある発酵食品の中でも、圧倒的な栄養密度で頭一つ抜け出しているのが米麹甘酒だ。酒粕から作られる甘酒とは異なり、アルコール分を含まず、米と麹の酵素分解だけで自然な甘みを生み出す点が大きな特徴である。
発酵栄養学の最新知見によれば、麹菌(Aspergillus oryzae)が繁殖する過程で100種類以上の酵素が生成される。これが米のデンプンをブドウ糖やブドウ糖オリゴ糖へ、タンパク質を18種類以上のアミノ酸へと細かく分解する。人間の消化器官が行う作業の大部分を、麹菌があらかじめ完了させている状態なのだ。
また、ビタミンB1、B2、B6、ナイアシン、ビオチンといったビタミンB群全般がバランスよく含まれており、これらは生体内で補酵素として代謝を劇的に加速させる。点滴注射と成分の構成比が極めて酷似しているという事実は、現代の栄養学においても驚嘆に値する。