情報が氾濫するWeb上では、松山のお好み焼きに関して幾つかの誤解が独り歩きしています。現地取材をもとに、それらの盲点を解明します。
誤解1:「三津浜焼きは広島焼きの単なるアレンジ版である」
これは最も多い誤認ですが、歴史的経緯を見れば誤りです。三津浜焼きは広島からの伝播ではなく、大正期の三津浜港で生まれた一銭洋食から独自に発展したものです。ちくわの投入や麺への事前ソース味付け、牛脂による風味付けなど、調味料や構成要素のアプローチは広島のそれとは根本的に異なる思想で構築されています。
誤解2:「どこの店でもソースの味は同じである」
松山市のお好み焼きソースは、全国一般的なオタフクソースだけでなく、愛媛県内の醸造メーカーが手掛ける専用の甘口ブレンドソースが多く採用されています。果実の甘みと出汁の旨味が強く、塩分がマイルドなため、たっぷりかけてもくどさを感じさせない設計になっています。店ごとに配合比率が異なり、ピリ辛系ブレンドを用意する店舗も存在します。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
食文化の独自性が強い松山のお好み焼きですが、個人の好みによって満足度が分かれるポイントがあります。
【こんな人には心からおすすめ】
- 牛脂のコクや甘辛い濃厚な味付けが好きで、ガッツリした食べ応えを求める人
- 広島風とも関西風とも違う、地域限定のディープな郷土食を体験したい人
- モチモチしたうどんとソースの組み合わせに魅力を感じる人
【こんな人は利用時に工夫・注意が必要】
- 極めてあっさりした食事を求めている人(牛脂抜きの注文や、キャベツ多めのオーダーが推奨されます)
- 電車の発車時刻が迫っており、食事時間を15分以内で済ませたい人(事前電話注文を活用しない限り、飛び込みでの短時間退店は困難です)