近年、鷹の鳴き声はその高い威圧効果を利用して、農業被害や都市部のゴミ荒らしを防ぐカラス撃退の忌避音としても活用されています。カラスにとってタカは自らを捕食しうる天敵であるため、オオタカの警戒・威嚇音声をスピーカーで再生すると、一時的にカラスの群れがパニックを起こして逃げ去る効果が確認されています。ただし、カラスは非常に知能が高いため、音だけを流し続けると「実害がない」と学習してしまう課題もあり、実際の鷹匠による追い払いと組み合わせる手法が主流です。
また、「夜中にタカのような不気味な鳴き声が聞こえた」という相談が寄せられることがありますが、タカは基本的に完全な昼行性の鳥類です。夜間に激しく鳴くことは原則としてありません。
夜間に猛禽類のような鋭い声や奇妙な叫び声が聞こえる場合、その正体は以下の鳥であるケースがほとんどです。
- トラツグミ:深夜の森林や丘陵地で「ヒョー……ヒョー……」と細い口笛のような声で鳴く(鵺=ヌエの鳴き声の正体)。
- フクロウ・アオバズク:「ホッホッ」「ホッホウ」とリズミカルに鳴く夜行性猛禽類。幼鳥は「ジャッ、ジャッ」と激しくねだる声を出す。
- ゴイサギ:夜空を飛びながら「クワッ!」とカラスに似た潰れた声を出すサギの仲間。
ただし、都市部の照明が明るいエリアでは、夜間でも街灯の光を利用してオオタカが狩りを行ったり、外敵に驚いて一時的に鳴いたりする例外的なケースも報告されています。