鞍馬山の信仰の中心地である本殿金堂の前庭には、訪れる者が必ず足を止める特別な石畳が存在する。それが、幾何学的な模様が刻まれた金床石(六芒星)だ。ここに立ち、天空を仰いで両手を広げる参拝者の姿が絶えない。
この地は、古くから日本屈指のパワースポットとしてその名を轟かせてきた。鞍馬山で祀られているのは、単なる仏教の仏像ではない。宇宙の真理そのものを神格化した尊天(毘沙門天・千手観音・護法魔王尊)という三位一体の存在である。光の象徴である千手観音、愛の象徴である毘沙門天、そして活力を象徴する護法魔王尊が合一した本尊だ。
目に見えない大自然の生命力、あるいは宇宙空間を満たす波動。参拝客が金床石(六芒星)の中心に立つとき、地に足をつけながら天とつながる不思議な感覚を覚えるという。宗教の枠組みを超えた普遍的な宇宙観が、ここ鞍馬の地に息づいている。