観光客で賑わうメイン通りからわずか数分路地へ入るだけで、静寂に包まれた「もう一つの鳥羽」が現れる。地元住民が日常的に散歩コースとして愛する「鳥羽城跡(城山公園)」は、知る人ぞ知る絶景の穴場だ。かつて戦国武将・九鬼嘉隆が築いた海城の遺構からは、眼下に鳥羽港を一望でき、朝夕の光の移ろいが絵画のような美しさを見せる。人混みを避けてゆったりと写真を撮りたい旅人には、これ以上ない特等席だ。
初めての訪問で失敗しないためのモデルコースとして、まずは午前9時に駅に到着するルートをお勧めしたい。朝一番で混雑前のスポットを巡り、昼前には駅前の老舗食堂で「伊勢エビ」や「サザエのつぼ焼き」など最高峰の絶品海鮮に舌鼓を打つ。午後は近隣の島々へ渡る定期船に乗るか、散策ルートをゆったり巡るのが王道だ。地元民の知恵を借りるなら、「食のピーク時間を30分ずらすこと」と「日没直前の港町の夕暮れを城山公園で迎えること」が旅の満足度を劇的に高める秘訣である。