ネット上の掲示板やSNSでは、「筋肉隆々のプロレスラーなら誰でもアームレスリングで無敵」という誤解が根強く見られます。しかし、格闘技界において腕相撲は完全に独立した専門競技です。
好例となるのが、新日本プロレスやWCWで活躍した「超竜」スコット・ノートンの存在です。ノートンは映画『オーバー・ザ・トップ』の腕相撲アドバイザーを務め、世界王者として君臨した本物のアームレスラーでした。レスラー仲間が証言するように、バックステージで行われた腕相撲の力比べでは、ノートンに勝てるレスラーは誰一人として存在しませんでした。
ホーガン自身もこの事実を十分に認識しており、バックステージでプロのアームレスラーと無用なガチ勝負を挑むことはありませんでした。自身の肉体を「スタジアムの最後列の観客まで熱狂を届けるための芸術品」と位置づけていたホーガンにとって、腕相撲は自らの超人性を誇示するための演出ツールであり、その目的を120%達成していたのです。