日本の算数や雑学本で親しまれている数の単位の最大といえば「無量大数(むりょうたいすう)」です。江戸時代の数学書『塵劫記(じんこうき)』などで整理された大数の命数法において、無量大数は一般的に$10^{68}$(万進法基準)と定義されています。
ここで多くの人が「無量大数と不可説不可説転はどちらが大きいの?」という疑問を抱きますが、結論から言えば無量大数との違いは比較の土俵にすら上がらないほどの格差があります。
無量大数は「1の後に0が68個並ぶ数」です。これに対して不可説不可説転は「1の後に0が約37澗個(37桁の数)並ぶ数」です。無量大数は不可説不可説転の「指数の数値」にすら遠く及びません。日常的な実用計算や日本の伝統的和算で扱われる命数法の上限が無量大数であるのに対し、仏教の哲学的極致として生み出された不可説不可説転は、実用性を完全に度外視した形而上学的な超巨大数なのです。