世界の空を長年牽引したボーイング747の時代から、航空運送産業は劇的な構造変化を経験した。エアバスが満を持して送り出した超大型二層構造旅客機は、圧倒的な座席数で1座席あたりの輸送コストを極限まで削ぎ落とす、ハブ・アンド・スポーク構想の最高到達点だった。
滑走路の発着枠が逼迫する世界の大規模空港間において、一度に大量の旅客を安全に運ぶ能力は極めて高い評価を得た。国土交通省航空局による滑走路強度の補強や誘導路の拡張など、日本の空港インフラそのものをアップデートさせた事実が、この巨体が業界に及ぼした影響の大きさを物語る。