SF映画やタブロイド紙の定番となった「小柄な緑色の宇宙人」だが、実は初期の遭遇体験談において彼らは必ずしも緑色だったわけではない。伝説的な1955年の「ケリー=ホプキンスビル事件」では、証言者たちが目撃したのは「鈍く光る銀色の皮膚を持つ異形」だった。しかし、当時の現地記者や全国紙がセンセーショナルに報じる過程で、なぜか「緑色の小男」というキャッチーな見出しへとすり替わっていった。
メディアの過熱報道は一気に人々の想像力を掻き立てた。当時のSFパルプ雑誌やB級映画はこのイメージを貪欲に消費し、地球外生命体=緑色の皮膚という強烈なステレオタイプが固定化された。心理学者たちは、この緑色という色彩が「毒」「異質さ」、あるいはヨーロッパ伝承のフェアリー(妖精)に対する潜在的な恐怖の表出であると分析している。