「本当に怖いのは霊なのか、それともそこに住む人間の記憶なのか」。松原タニシが語る体験談の根底には、常にこの問いが横たわっている。彼が事故物件での生活をスタートさせた当初、周囲の視線は半信半疑どころか冷ややかなものだった。しかし、部屋に設置された固定カメラが捉えたオーブや謎の不審音、そして身の回りで頻発する不可解な体調不良は、作り物ではない現実の恐怖として視聴者を絶句させた。
所属する松竹芸能の劇場や楽屋でも、彼の周りで起きる現象は頻繁に噂となった。撮影機材が理由もなく誤作動を起こすのは日常茶飯事。後輩芸人が彼の自室に泊まり込んだ際、深夜に押し入れから漏れ聞こえる足音に耐えかねて逃げ出したというエピソードは、事務所内でも語り草だ。脚色された怪談ではなく、日常の延長線上にある静かな異常事態こそが、彼の明かす真実の恐ろしさと言える。