木星と土星という巨大ガス惑星の周囲では、本体以上にその「衛星」が脚光を浴びている。欧州の探査機JUICEが木星系を航行し、NASAのエウロパ・クリッパーが追いかける中、エウロパやガニメデの氷床下に広がる「内部海」の観測データが続々と地球へ届き始めた。
土星の衛星エンケラドゥスが噴き出す間欠泉からは、生命の構成要素となる複雑な有機物が既に検出されている。太陽光が届かない極寒の領域で、潮汐加熱による地熱エネルギーと液体水が織りなす環境は、地球の深海熱水噴出孔と驚くほど類似している。2026年の研究者らは、太陽系における生命探索の本命を、ハビタブルゾーンの外側に位置するこれらの氷衛星に見出している。