「私の血はワインでできている」――このあまりにも有名で象徴的なフレーズは、彼女のライフスタイルそのものを物語っていた。単なる趣味の域をはるかに超え、ワインの背景にある文化や歴史、醸造家の思想にまで深く通じていた知識の深さは本物だった。
日本ソムリエ協会からもその功績と深い見識が認められ、ワイン文化の普及に多大な貢献を果たした。プライベートの会食では、同席するゲストの嗜好や料理の組み合わせを完璧に計算し、自らボトルを選定して供することも日常茶飯事だったという。エレガントな立ち振る舞いの陰に隠された、飽くなき探究心と極上のホスピタリティこそが、彼女が多くの人々に愛され続けた理由である。