ビルトインコンロとは、システムキッチンのキャビネット(ワークトップ天板)に開口部を設け、本体を上から埋め込んで一体化させた加熱調理機器を指します。「ビルトイン(Built-in=組み込まれた)」の言葉どおり、キッチンのカウンター面とコンロの天板面がフラットに接続され、本体の大部分はカウンター下のキャビネット内部に収まる構造です。
これに対して据置型(テーブルコンロ)は、ガス台(コンロを置く専用の台)の上に機器本体をそのままポンと乗せるタイプです。両者の決定的な違いは「隙間の有無」と「設置工事の専門性」に集約されます。
据置型の場合、コンロの左右や奥側に必ず数センチの隙間が生じます。調理中の油ハネや食材カスがその隙間からコンロ台の奥や床に落ち、ベタつく油汚れや害虫の温床になりやすいという長年の悩みを抱えていました。一方、ビルトインコンロは天板の縁がキッチンのワークトップに密着してシーリングされるため、汚れが機器の裏側へ落ちる隙間が存在しません。煮こぼれや油ハネも、拭き掃除一拭きで手入れが完了します。
ただし、据置型がゴムホースを元栓に差し込むだけで誰でも設置・撤去できるのに対し、ビルトインコンロの設置にはガス機器設置エキスパート(GDE)やガス可とう管接続工事監督者、電気工事士(IHの場合)といった国家資格・専門資格を保有する職人による施工が法令で義務付けられています。手軽に買って自分で取り付けることはできず、必ず専門業者による取替工事が伴う点が大きな分かれ目です。