結婚後、竹内まりやは専業主婦として家庭に入ることも視野に入れていましたが、彼女のソングライターとしての才能を惜しんだ山下達郎の強い後押しにより、1984年に全曲作詞・作曲を竹内本人が手掛けた復帰アルバム『VARIETY』をリリースします。このアルバムのプロデュースおよび全アレンジを担当したのが山下達郎でした。
同アルバムに収録された『PLASTIC LOVE』は、近年世界的なシティポップブームの象徴としてグローバルな大ヒットを記録。竹内まりやのキャッチーなメロディラインと、山下達郎の緻密を極めたファンクサウンド・アレンジが見事に融合した、夫婦共創の最高傑作です。
レコーディング現場における2人の関係は徹底したプロフェッショナリズムに貫かれています。夫婦だからといって妥協することは一切なく、山下達郎はボーカルのピッチやニュアンスに対して一切の容赦のないディレクションを行い、竹内まりやもそれに応え続けるストイックな作業が続けられてきました。毎夏・毎年末に放送されるTOKYO FM系のラジオ番組『山下達郎のサンデー・ソングブック』の恒例企画「夫婦放談」では、スタジオ内の緊迫した制作秘話がユーモアたっぷりに語られ、2人の確固たる信頼関係がリスナーへダイレクトに伝わっています。