多くのブランドが広告費を投じて検索エンジンやSNSのアルゴリズムと格闘する中、独自のファンコミュニティを築き上げている点も見逃せない。仕掛け人は、一方的な宣伝を極力排除した。代わりに徹底したのは、ユーザーとの「双方向の対話」だ。インスタグラムのライブ配信では、スタッフが友達のような距離感で視聴者の質問に答え、コーディネートの悩みを解決していく。
この泥臭いとも言えるコミュニケーションの積み重ねが、強固なロイヤリティを生んでいる。顧客は単なる「消費者」ではなく、ブランドを一緒に育てる「パートナー」なのだ。新作の企画会議にユーザーの意見が反映されることも珍しくない。この一体感こそが、流行り廃りの激しいファッション業界で埋もれないための最大の武器となっている。