竹下の没後20年以上が経過した2026年、空前の昭和政治ブームが湧き起こっている。発端は、主要動画配信プラットフォームでの相次ぐドキュメンタリー作品の公開だ。Netflixが手がけた完全ドキュメンタリーや、NHKオンデマンドで限定再配信されている当時の映像記録が、政治に関心の薄かった若年層をも惹きつけている。
単なるノスタルジーではない。これらの本格的な政治ドキュメンタリーが描くのは、SNSやパフォーマンスの派手さが重宝される現代政治にはない「泥臭い合意形成」のドラマだ。対立が極限化する現代社会において、異論を呑み込みながら妥協点を探る竹下の調整術が、新たな示唆を与えている。